池に集まる渡り鳥

野幌森林公園の草原コースでは、枯れたセイタカアワダチソウの中でホオジロが飛交う。ホオジロは本州では、留鳥となっているが北海道では、夏鳥として飛来し雪が舞う頃には、姿を消す渡り鳥である。春に雄は草木にとまってさえずり「ピッピチュ・ピーチュー・ピリチュリチュー」などと鳴くが、この鳴声の聞きなしは「一筆啓上仕り候」などが知られている。雑食性で、繁殖期には昆虫類、秋から冬には植物の種子をよく食べる。 

朝と昼の寒暖差が大きくなった森は、枯葉も舞い紅葉も進み、溜池の周囲も黄色や朱色が目に付くようになってきた。その分遊歩道は明るさを取り戻し、見通しが良くなり、雑木林を飛交う小鳥たちも見つけ易くなり、冬鳥の飛来が楽しみになる。

この森にある大きめの溜池には、秋になると毎年カモの仲間が集まる。この池では珍しいダイサギが枯枝に佇むそばに、コガモの集団が飛来した。マガモやカルガモ、キンクロハジロなど日一日と数が増し数百羽が集結。晩秋の池が凍るまで滞在、越冬に備え南に向かって旅立っていく。

写真

①セイタカアワダチソウにとまるホオジロ

②溜池の周囲も色付く 

③ダイサギのそばに飛来したコガモ  


投稿者プロフィール

久米谷 弘幸

1950年2月17日生まれ
元テレビ局カメラマン
札幌市在住
体力維持とストレス解消を目的に、50歳から始めた野幌森林公園の森を歩く“探見”(探検と発見を組合わせた造語)を定年後も続けています。
一日歩く毎に野幌森林公園の豊かな自然(四季折々の動植物)を、A4の写真用紙に写真12枚程と簡単な想いをつづった“探見日記”を制作しています。
年間200回を超える探見日記は、自然ふれあい交流館などで、毎年2回の展示を行っています。