台風崩れの低気圧で10月23日に野幌森林公園の森にも初雪(平年より5日早い)が降り、ついに冬囲いの準備かと覚悟したが、その後は穏やかな“探見日和”が続き、紅葉の終盤を迎えた雑木林の彩りを楽しむことができた。
朝日に照らされた瑞穂の池の岸辺にあるシラカバ林の黄葉が、水鏡になった水面に映りこみ、とても綺麗で寒さを忘れ見とれてしまった。 乾いた落葉で埋まる遊歩道を進み見上げると、ヤマモミジなどカエデ科の紅葉が青空に映え、この時期だけの森からの贈り物をいただいたような贅沢な気分を味わうことができた。
森の樹々は、春の芽吹きに始まり、花を咲かせ実を付け、役目を果たした葉は最後の彩りを輝かせ落葉となり来春の肥料となる。この時期になると毎年繰り返される、無駄のない森の自然の営みに、いつも気付かされる。
野幌の森では、出逢うことが少ないベニマシコが姿を見せ始めた。 ベニマシコを漢字で書くと“紅猿子”で、羽の色や顔がサルに似ているところからだと言われている。一部越冬するものもあるというが、森が雪に覆われる頃には見られなくなる小鳥だ。
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① 水鏡に映るシラカバ林 ( 2017年10月26日撮影 )