エネルギーは当たり前に供給されるもの、という意識を一変させた東日本大震災。節電やピーク電力の抑制など、企業も早急な対応を迫られたが、抜本的な解決策が図られている企業は少ない。震災とともに発生した福島第一原発事故によって、大規模集中発電という1つのエネルギーに依存する脆弱性が表面化した。長期的な再生可能エネルギーの推進とともに当面重視すべきは「エネルギーレジリエンス」だ。南海トラフ地震、首都直下型地震等が遠くない将来に発生することが予測されている。脆弱な我が国のエネルギー供給構造を強くしなやかで回復力あるものに変えていくことが大きな課題となっている。