子育て真っ最中

新緑から深緑に日一日と色濃くなる野幌の森は、 暖かさが増し動植物の活動が活発になり、野鳥たちの食べ物も豊富になるこの時期は、やってきた夏鳥や留鳥も一斉に縄張りを主張し卵を産み、命がけの子孫を残す大仕事の真っ最中だ。この森に棲むエゾフクロウも雛が巣立ち、親エゾフクロウに見守られながら狩りの訓練を繰り返している。 仲良く並んだ3羽の可愛いエゾフクロウの幼鳥、カラスやヒヨドリたちに追われる厳しい自然界の中で、逞しく育ってほしいものだ。

緑のトンネルとなった好天の森の遊歩道は、爽やかでコロナ禍の中でも、マスクをしながら森歩きを楽しむ人が多く訪れる。雑木林に潜む小鳥たちや、足元に咲くコケイランやサイハイランなどのラン科の花や、ハクウンボクなどの白い清楚な樹の花も次々と咲き、気持ちを和ませてくれる。

一番日の長いこの季節は、早朝から森の“探見“に出かけることが多く、早起きした小鳥たちの活発な行動が見られるのも楽しみの一つだ。小鳥たちの鳴声が溢れる雑木林では、幼鳥を連れたオオアカゲラに出逢うことができた。鳴き交わしながら樹を移動、時々親鳥が昆虫や木の虫を渡し、食べ物の在り処などを教え、独り立ちのすべを伝授している。森の中の野鳥たちは、限られた森の自然のバランスの中で生き、種を繋いでいる。

写真

①エゾフクロウの三兄弟

②新緑の森の遊歩道 

③オオアカゲラの親子

  


投稿者プロフィール

久米谷 弘幸

1950年2月17日生まれ
元テレビ局カメラマン
札幌市在住
体力維持とストレス解消を目的に、50歳から始めた野幌森林公園の森を歩く“探見”(探検と発見を組合わせた造語)を定年後も続けています。
一日歩く毎に野幌森林公園の豊かな自然(四季折々の動植物)を、A4の写真用紙に写真12枚程と簡単な想いをつづった“探見日記”を制作しています。
年間200回を超える探見日記は、自然ふれあい交流館などで、毎年2回の展示を行っています。