野鳥観察の季節

すっかり雪が解け、野幌森林公園の遊歩道脇ではミズバショウやザゼンソウ、ナニワズなどの春の花が彩り始めた。芽吹き前の雑木林は見通しが良く、飛来し始めた夏鳥や留鳥なども見つけ易く心躍る野鳥観察の季節到来だ。

「コツコツ…!」樹を突く音で見つけることができる天然記念物のクマゲラも、子育てに備えて、樹の幹に丸い穴を掘る場面やペアでの出逢いも多くなる。幸運にも雌のクマゲラが飛び立つ瞬間を撮影することができた。

台風被害の倒木処理を終えた森は、薄暗かった遊歩道が明るくなり見通しが良くなった。

これで、害虫の被害が少なくなったが樹の切り株や根、重機の踏み跡などが無残に広がり元の状態を取り戻すのに数十年単位の時間がかかりそうだ。

日一日と暖かさが増す森は、柔らかな陽射しと共に動植物の活動が活発になり、毎日新鮮な出逢いを演出してくれる。倒れた雑草が乾いた沢の湿地では、食べ物探しを終えたキタキツネが大きなあくびをし、昼寝を始めるのどかな場面も見られた。寒く厳しい冬を乗り越えたキタキツネたちも、子育てに備え体力を蓄えているように見えた。

写真

①飛立つクマゲラ

②倒木処理を終えた遊歩道

③あくびをするキタキツネ


投稿者プロフィール

久米谷 弘幸

1950年2月17日生まれ
元テレビ局カメラマン
札幌市在住
体力維持とストレス解消を目的に、50歳から始めた野幌森林公園の森を歩く“探見”(探検と発見を組合わせた造語)を定年後も続けています。
一日歩く毎に野幌森林公園の豊かな自然(四季折々の動植物)を、A4の写真用紙に写真12枚程と簡単な想いをつづった“探見日記”を制作しています。
年間200回を超える探見日記は、自然ふれあい交流館などで、毎年2回の展示を行っています。