木の実も熟す

露の無い北海道は、雨も少なく爽やかな過ごしやすい天気が続いています。

野幌の森の中は、エゾニワトコやヤマグワの実が熟すなど、巣立ちしたばかりの小鳥たちのご馳走になっています。久しぶりに出逢えた目の周囲が白いメジロも、ヤマグワの黒い甘い実に誘われてやってきた。

森の遊歩道脇に大きなクリーム色の花を付けたオオウバユリが咲き始めた。姥百合(ウバユリ)の名は、花の咲く時期に葉が枯れているのを「歯が無い=姥」にかけたもので、かつてアイヌの人たちは、貴重な保存食にしたそう。

北海道だけに生息するエゾリスは、そろそろ子育てを終え独り立ちをする頃で、フサフサの冬毛から、灰色の短い夏毛に変身してきました。エゾリスは、クルミやドングリなどの木の実が好物で、冬眠しないため蓄えとして森の地面に埋める習性があり、忘れられた木の実が芽生え、結果的に森づくりに貢献しているようです。

森の中は、動植物の“持ちつ持たれつ”のバランスのとれた生態系で保たれています。

写真

①ヤマグワの実をくわえたメジロ

②遊歩道脇に咲くオオウバユリ

③夏毛に変身したエゾリス


投稿者プロフィール

久米谷 弘幸

1950年2月17日生まれ
元テレビ局カメラマン
札幌市在住
体力維持とストレス解消を目的に、50歳から始めた野幌森林公園の森を歩く“探見”(探検と発見を組合わせた造語)を定年後も続けています。
一日歩く毎に野幌森林公園の豊かな自然(四季折々の動植物)を、A4の写真用紙に写真12枚程と簡単な想いをつづった“探見日記”を制作しています。
年間200回を超える探見日記は、自然ふれあい交流館などで、毎年2回の展示を行っています。