出逢えたエゾタヌキ

一雨ごとに秋の深まりを実感する野幌森林公園の森は、9月に入っても少し暖かい日が続いているように感じられる。温暖化か海流の影響か?北海道沿岸の秋サケ漁の定置網にブリが大量に水揚げされる珍しい現象が起きているようで、森林公園の遊歩道から見られる小鳥たちの姿が、例年よりも少なく感じられるのは気のせいか?

先日、草原コースを歩いていると偶然エゾタヌキを撮影する幸運に恵まれた。 エゾタヌキには森で2度ほど姿を見ていたが、カメラを構える間もなく逃げられ悔しい思いをしていた。森歩きを始め17年目にして初めて姿をとらえることができ、久しぶりに心ときめく“探見”となった。3匹のエゾタヌキの1匹は、足に傷を負っていて厳しい野生の世界で無事に育つか心配だ。

暖かいと言っても、朝夕は上着が離せない森の遊歩道には落葉が目立ち始めた。葉が落ち始めた雑木林は少しずつ明るさを取り戻し見通しが良くなると、これから飛来する冬鳥たちの姿も見つけやすくなる。

木の実が熟し始めた雑木林では、大好物のオニグルミの実を求めてエゾリスが小枝を駆け回る。「カリ、カリ…!」オニグルミの実をかじる音で居場所が分かるエゾリスは、夏毛から冬毛に着替えを始め、食べ物が少なくなる寒い冬に備え備蓄を始めたようだ。

写真
①エゾタヌキ ( 2017年9月6日撮影 )

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②遊歩道を埋める落葉 ( 2017年9月15日撮影 )

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③エゾリス ( 2017年9月11日撮影 )

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投稿者プロフィール

久米谷 弘幸

1950年2月17日生まれ
元テレビ局カメラマン
札幌市在住
体力維持とストレス解消を目的に、50歳から始めた野幌森林公園の森を歩く“探見”(探検と発見を組合わせた造語)を定年後も続けています。
一日歩く毎に野幌森林公園の豊かな自然(四季折々の動植物)を、A4の写真用紙に写真12枚程と簡単な想いをつづった“探見日記”を制作しています。
年間200回を超える探見日記は、自然ふれあい交流館などで、毎年2回の展示を行っています。