初秋の佇まい

野幌森林公園の森は、お盆を過ぎる頃にはススキが穂を出し風に揺れ、ナナカマドの葉が色付き始め、樹々の実も熟しトンボも舞う初秋の佇まい。
本州の猛暑のニュースを見るたびに、朝晩の長袖が必要な涼しさや、台風の少ない自然豊かな北海道の良さを実感する。

昔の開拓農家の離農跡地が広がる草原コースでは、初秋を思わす青空に穂を出したばかりのススキが、爽やかな風と遊ぶように揺れる。
最近、数を増やしてきたエゾシカの足跡が遊歩道にクッキリ残り、この公園でも対策に頭を痛める事態になりつつある。

雑木林の林床にも鮮やかな紫色のエゾトリカブトなどの花が咲き始め、夏から秋の花へと移り、季節の変り目を見てとれる。
樹々の実も熟し始め、エビガライチゴなどの赤い実があちこちに見られ、これからやってくる渡り鳥の食糧になるのだろう。
姿が少なくなった森の小鳥たちも、集団行動を始めたようで、運よく集団に出逢うと数種類の小鳥たちを一気に撮影する事ができる楽しみもある。

野幌森林公園の“自然ふれあい交流館”にて毎年恒例の「森のときめき」と名付けた“探見日記”を8月31日まで展示中です。

写真
①初秋の空に揺れるススキ ( 2017年8月8日撮影 )

コピー - DSC_3350

②エゾトリカブト ( 2017年8月7日撮影 )

コピー - DSC_3187

③エビガライチゴの実 ( 2017年8月14日撮影 )

コピー - DSC_4397


投稿者プロフィール

久米谷 弘幸

1950年2月17日生まれ
元テレビ局カメラマン
札幌市在住
体力維持とストレス解消を目的に、50歳から始めた野幌森林公園の森を歩く“探見”(探検と発見を組合わせた造語)を定年後も続けています。
一日歩く毎に野幌森林公園の豊かな自然(四季折々の動植物)を、A4の写真用紙に写真12枚程と簡単な想いをつづった“探見日記”を制作しています。
年間200回を超える探見日記は、自然ふれあい交流館などで、毎年2回の展示を行っています。