イオン 環境に配慮した養殖魚「ASC認証商品」を販売
~生アトランティックサーモンとパンガシウス~

イオンは6月の環境月間の取り組みの一環として、6月5日(木)より総合スーパー「イオン」420店舗において、“責任ある養殖により生産された水産物”ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産物養殖管理協議会 以下、ASC)の認証を取得したパンガシウス(白身魚)3品目の発売を開始しました。これにより、イオンで販売されるASC認証商品は2014年2月に販売を開始した「トップバリュ 生アトランティックサーモン」に次いで2魚種目となります。

図1 店頭で販売されているパンガシウスとASC認証ラベル
ASC認証パンガシウス

◆ASC認証とは?
 ASC認証は、環境に大きな負担をかけず、地域社会や人権にも配慮して操業している養殖場を認証し、その養殖場で育てられた水産物であることが一目でわかるよう、エコラベルを貼付して消費者に届ける制度です。養殖業者から消費者まで、誰もが“責任ある養殖により生産された水産物”の利用に参加できる仕組みです。ASCは、この認証基準を管理する非営利団体で、WWF(世界自然保護基金)とIDH(オランダの持続可能な貿易を推進する団体)の支援のもと、2010年に設立されました。現在、12品目の養殖水産物がASC認証の対象となっています。

◆養殖産業を取り巻く現状
 水産資源は大きく「天然」と「養殖」の二つに分けられますが、このうち「天然」の水産資源については減少傾向にあります。FAO(国連食料農業機関)の評価でも、人の食べる魚の約3割が、過剰な利用により危機的状況にあるとされています。一方、「養殖」は、市場のニーズや消費者の好みに合わせた水産物を生産できるため、期待と需要はますます高まっており、近年、世界の水産物の約半分を占めるほどになっています。

図2 魚種グループ別にみた世界の養殖業生産量の変化
養殖業生産量の推移
出典:平成25年度 水産白書概要(水産庁ホームページ)

 しかし、こうした養殖産業は環境・社会的な問題を引き起こす原因となることがあります。
【養殖産業が引き起こすことのある環境・社会的問題】
 • 養殖場建設による自然環境の破壊
 • 水質や海洋環境の汚染
 • 薬物の過剰投与
 • エサとなる生物(天然資源の魚などを含む)の過剰利用
 • 養殖された魚が病害虫を自然界に持ち込む
 • 養殖場から逃げ出した個体が外来生物として生態系に影響を及ぼす
 • 劣悪な労働環境のもと従業員が働かされている

 これらの問題を改善し、養殖産業を持続可能なものに変革することを目的としているのがASC認証制度です。

◆イオンの水産物調達方針
 イオンは2014年2月に水産物調達方針を制定しています。これに基づき、資源の枯渇防止と生物多様性保全の観点から、持続可能な水産物の調達に積極的に取り組んでいます。
イオン水産物調達方針

【水産物での具体的な取組事項】
 • 認証商品の販売
  -持続可能な漁業の認証商品の積極的な販売(天然魚の認証MSC、養殖魚の認証ASC)。
  -2014年に養殖魚のASC認証商品を販売開始。
 • トレーサビリティの確立
  -イオンのマニュアルを作成し、管理を徹底。
 • 違法な取引の排除
  -ワシントン条約の絶滅危惧種として取引制限のあるヨーロッパうなぎに関しては、
   ワシントン条約付属書の規定を担保する確実な方法が見当たらないため、取り扱い
   を中止する。
 • 定期的なリスク評価
  -ワシントン条約の改定や、条約に影響のあるIUCNのレッドリスト等の改定の際には、
   リスクの再評価を行い、必要な対策を検討する。

【取扱い中の認証商品】
 ASC認証商品は、生アトランティックサーモンとパンガシウスの2魚種6品目を販売しています。生アトランティックサーモンは、ノルウェーの冷たい海水の北極海域で5kg以上の大型の魚体にまで育て上げることにこだわった商品。パンガシウスは、ベトナムのASC認証を取得した養殖場で周辺の広範囲にわたり水質や養分放出のモニタリングンなどを行って大切に育て上げた商品となっています。イオンは今後2016年までにASC認証商品を6魚種に拡大することを目指しています。
 また、イオンでは天然魚の認証である海のエコラベル「MSC認証」商品として、イオンブランド「トップバリュ」のまだらやいくら醤油漬など日本国内最多の13魚種15品目を販売しています。

◆商品の選択により、エコを実践する
 今日、ASC認証のように環境面・社会面に配慮して生産された商品を認証し、ラベルが付けられているものは増えています。代表的なものとして、エコマークやグリーンマーク、再生紙使用マーク(Rマーク)などがあります。しかし、これらの認知度や商品購入時の参考率はまだまだ低いのが現状です。

 エココミュニティの実現に向けて、商品がどこで、どのように作られたものなのかを意識して選択することはとても重要な行動です。地産地消、旬産旬消を貫きたくても高価格などでままならないご時勢。輸入魚を選ぶ際の判断基準として、認証ラベルを参考にしてはいかがでしょうか。

【販売元】
 ・イオン株式会社 (http://www.aeon.info/)

【参照資料】
 ・イオン株式会社 プレスリリース
  http://www.aeon.info/news/2013_2/pdf/140228R_1.pdf
  http://www.aeon.info/news/2014_1/pdf/140530R_2.pdf
 ・WWF ウェブサイト(ASCについて)
  http://www.wwf.or.jp/activities/nature/cat1136/asc/